12月の終わり。

不思議と、なぜかいやに思わない。
あなたの事。
委ねたカラダ、心まで奪われてしまうの。
そんな女ごころ、あなたにはわからないでしょうね。
追うものは空虚なもの。
何も求めないで、ただここにやってくる。
受け止めて、その時だけ甘えて、
すべてが終われば離ればなれ。
あたしは振り返る。
あなたは歩き続ける。

いつのまにか、鍵が壊れる。
あなたの前。
触れた激しさ、ぬくもりがこぼれてしまうの。
まだ開いてないの、あなたにはわからないでしょうね。
掴もうとするのは空虚なもの。
肌に触れる、だけどここだけの決まり。
抱きしめる、その時だけ許されて、
しみ込んだ香り絡みついてくる。
あたしは目をそらす。
あなたは現実を見る。